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「利他の心」が顧客満足を生む

私の知っている経営者の方で利他の心が必要だと言われる方がいらっしゃいました。
利他主義とは、「自己の利益よりも、他者の利益を優先する考え方」です。
瀬戸内寂聴氏と京セラ名誉会長の稲盛和夫氏も『「利他(りた)」人は人のために生きる』とお話をされています。
とても深い考え方で、人としての考えとして素晴らしい言葉です。
しかし、この言葉が深く、会社として推進する上では、伝え方が難しいこともあります。
会社の場合常に利益を出すことを使命としています。
全てを利他として考えられる訳ではありません。
会社はチームという集合体です。
全てのスタッフは、このチームに利益をもたらし、チーム全体が利益を享受することで自分に返ってくるという考え方です。
会社同士では競争していますから、弱肉強食ですね。
事業を成功させることは良い人というだけではなれません、相手に提供したサービスで顧客満足を得て、結果的に利益が出ることです。
売上や利益は顧客からの成績表です。
本気で顧客満足を考え、時には叱咤激励を頂きながら、それでも前を向く。
顧客を満足させることで必要なことが実現出来きない壁にぶつかった時、そこで強さが必要になります。
例えば、あるお店を経営し、100円で売っていた商品があったとします。
親身に接するお店でお客様も喜んでいました。
しかし、最初は喜んで買って頂いていた商品が、翌月はほとんど売れなくなっていました。
ふと気づくと近くに新しいお店がオープンして、同じものが90円で売られ、さらにグレードアップした新製品が110円で売られ品切れ状態です。
こんな状況よくありますよね?
でもどうするべきでしょう・・・
本来、答えはそこで直に感じている人にしか分かりません。
ただ、やり方を模索すると様々な方法があります。
・仕入代を下げること
・新製品を取り扱うこと
・独自性の違う価値を提供すること
・違う商材を取り扱うこと
・販売形態を変えること
・ライバル店と業務提携すること
いくつか事例を上げると、
1、仕入交渉をするとします。
仕入を下げる時、相手を意識していては値引きさせることが出来ません。結果お客様に評価されないことになります。
これでは顧客満足を考えていることにはなりませんね?
さらに、売れなければ仕入数も少なくなり、仕入業者も含め全体的に先細りしてしまいます。
2、お店の常識がお客様の非常識になっていたとします。
上司が部下に、指導出来ない。当たり前のことが徹底されていない。
これらはお客様にも会社にも不利益を与えることになります。
部分部分でWinwinを考え、折り合いをつけることが企業として必要なことです。
また、前向きに解決することこそが強さといえるのかもしれません。
顧客満足とは
顧客の要望に応え続けること、仮に求めていなくても求められるように提案し受け入れて頂けることです。
その為に絶えず努力し続けることが必要なのではないでしょうか?
大袈裟ではなく、小さくても、身近なことから利他を考えることも良いかもしれませんね?